大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)86 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人桑原五郎の上告理由第一点について。

原判決は、上告人Aが、本件立木および伐採木材を所有者である被上告人に対し

引渡を拒みうべき何等の権原なくしてこれを占有している事実を認定し、被上告人

の上告人Aに対する右物件の引渡請求を認容したものであるが、上告人Aが上告会

社の代理人として占有するものであつて自主占有するものでないからといつて、右

の結論に影響を及ぼすものではないから、原判決に所論の違法がなく、論旨は採用

できない。

同第二点、第三点および上告状記載の不服の理由について。

原判決は、控訴人(被上告人)は、昭和二六年一一月二六日訴外Cより本件立木

を買受けたことおよび控訴会社の取締役Dは昭和二八年一月六日本件山林の三箇所

(山林入口、山林内路傍、山林頂上)の立木に、幅約二〇センチ、長さ約四五セン

チ、厚さ約二センチの板に同月三日附で「a林六町七反八畝歩は控訴会社において

買受けたから伐採を禁ずる」旨を記載した立札を釘で打付けたこと、本件山林は二

筆を含めて俗にbと呼ばれていること、右立札は被控訴人ら(上告人ら)において

本件山林を買受けたと主張する同年三月五日当時並びに本件山林に明認方法を施し

たと主張する同年四月二〇日当時においても本件山林内に現存していた旨を認定し

たものであつて、右原判決の認定は、その所掲の証拠により肯認できるから、所論

は原審の適法になした証拠の取捨判断、事実の認定を争うものにすぎない。そして本

件立木に対する右公示方法が公示方法として有効である旨の原審の見解は正当とし

て是認すべきである。所論は、違憲をいうところもあるが、その実質は原審の右の

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見解を争うものにすぎない。原判決に所論の違法がなく、論旨はすべて採用できな

い。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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